只今開催中の「ドイツの回想と幻影　OTTO COESTER　銅版画展」より少しずつ作品をご紹介したいと思います。

タイトルにもあるようにケスターの脳裏にある記憶による回想を描いた作品を２点
　　
ドイツの深い森と遠い風景を描いた過去への想いを現しているようです。


　　
この２点は先ほどの回想から生み出される、ケスター自身の幻影といえます。

そしてさらにシュルレアリスムの境地ともいえる「鏡」と名づけられた作品


他３１作品。名人技ともいえる細かな線描による銅版画をご覧下さい。
１２月１９日（日）まで開催中です。
開館は、木曜日～日曜日。１１：００～１７：００．

小さな夢美術館、今回の「それぞれの女性展」の中に、江戸時代の怪奇小説を典拠とした作品が５点展示されています。

「雨月物語」はご存知でしょうか。
上田秋成による江戸時代半ばに書かれたものであることは知っていたのですが、一体どんな物語だったかはうる覚えでした。

「雨月物語」は、全９話を収めた短編小説集です。いずれも和漢の古典を根拠としているものらしいのですが、それはおどろおどろしい小説なのです。
現代で言う夢枕獏が描く陰陽師的怪奇小説ともいえるものです。

展示している５作品は、版画家小林ドンゲによる作品です。
　　　

怪奇的物語から想像する妖しい美しさが画面から伝わってきます。
小説の根底に流れる社会風刺や人間の本性を、「女性」に投影して描かれた作品だと思えるのです。

ぜひこの美しい作品群を体感してみてください。